cinema(2005)

男たちの大和
/YAMATO

ご存じ世界最大最強を誇りながらも、米軍の総攻撃に沈んだ戦艦大和。その乗組員と家族の人生 模様を、CGを駆使した壮絶な戦闘シーンを交えて描いた戦争ドラマです。観るのをどうしようかと迷っていましたが、やはり観てしまいました。年取ったせいか涙・涙・涙でした。物語は「大和に乗り込んだ少年兵たち。彼らは、上官の叱咤激励を受けて厳しい訓練や敵の爆撃に耐えていく。そして、沖縄に侵攻した米軍への特攻命令が下るのですが、1機の護衛機もなく 帰れるあてのない海へ・・」です。
若者やバカな政治家に観てもらいたいです。9条改悪、大反対!

Mr.&Mrsスミス ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーが初顔合わせした、コミカルなロマンティック・アクションといったもので軽いノリで観れます。物語は「スゴ腕の暗殺者2人が相手の正体を知らずに結婚するが、数年たった今は倦怠期に突入。そんなある日、2人は同じ標的を狙うはめになったことから初めてお互いの正体に気づき、相手を抹殺しなければならなくなる・・・」派手なカーチェイス、火薬や銃弾を大量導入したアクションシーンなど見どころ満載です。いわゆるハリウッドムービーです。憂さ晴らしにはもってこいです。
ALWAYS 三丁目の夕日 私にとっては今年のベスト1の映画になりそうです。舞台は昭和33年東京の下町。『西岸良平の傑作コミックを映画化。VFXを駆使して再現された昭和30年代の東京下町を舞台に、人々の人情味あふれる物語が展開する』というものです。これだけで、人々の情けがしみるような気がしませんか?登場する人たちが明日に希望を持って今日を精一杯生きている姿が私の生きていた時代をそのままに表しています。当時を知る私たちには懐かしく、知らない若い世代は昔の日本人が持っていた元気さを再認識できる映画と思います、絶対に観てください。
ステルス 高い所とスピードとアクションの好きな私には是非みたい映画でした。近未来を舞台にしたスカイ・アクションです。最新鋭の学習型頭脳を持つステルス戦闘機をめぐる若きパイロット3人の苦闘が、VFX技術を駆使しスピード感あふれる映画になっています。未来型の“無人”戦闘機『ステルス』の人工頭脳が暴走し異常事態が発生するというところから『トップガン』とは違います。ただ映画としては楽しめますが、『アラブ系テロリストたちを一網打尽にしたり、タジキスタン人を大量殺戮したり、最後にはパイロットの一人が不時着した北朝鮮兵士の扱いなど』やっぱりアメリカは世界の警察???。
運命じゃない人 メジャーでは騒いでいませんがいろんな賞(フランス作家協会賞(脚本賞)ほか)をもらっています。物語は『どこにでもいる気弱そうなサラリーマン宮田君、人から頼みごとをされても断れず、どんなに騙されても疑うことを知らない“日本一のいい人”。そんな彼が、振られた彼女を忘れるため、ほんのちょっとした勇気をだした一夜の物語。しかし彼が過ごした一晩は、彼を取り巻く人々「親友で探偵稼業に嫌気がさしている男」「お金大好きな女詐欺師」「組織の経営に悩むヤクザの組長」「婚約破棄になり自暴自棄になる女」達がそれぞれの視点で行動していました…。』それに気付かない宮田君!サイコーです。
マザー・テレサ こんなにも人のために生きていくことが可能なのだろうか。今の世の中、自分のことしか考えられない人も多い。まず自分がそうです。『愛されるより愛したい』マザー・テレサの言葉が映画を観終わっても頭によみがえります。「1946年。英国の支配から解放された直後のインドでは、イスラム教徒とヒンズー教徒の間で内戦が続いていた。マザー・テレサはカルカッタの修道院内の学校で教師をしていたが、路上の見捨てられた弱者や病人をみて、ここに住む最も貧しい人々のために尽くすことを決心する。」 優しさに溢れた言葉に心が洗われる映画です。
蝉しぐれ 2000年版bookに紹介した藤沢周平原作の映画化です、待ちに待ちました。ファーストシーンの蛇にかまれるシーンは本を読んだときから強い印象が残っていましたが、私の描いた印象どおりでした。『名状しがたい哀惜をさそわずにおかない』とありましたが、やはりラストは涙が出ました。市川染五郎もいいですが、木村佳乃(私の好きな女優さんです)凄くいいです。黒土三男監督が15年の歳月をかけて映画化した執念の一作とのこと。時は江戸時代、舞台は東北の小藩「海坂藩」とくればわかりますね(bookを参照)。
たんたんと進む物語、司馬遼太郎より藤沢周平が好きなkochanのお薦めです。
ヒトラー最期の12日間 戦後60年にドイツ自らが作った映画です。敗戦直前という極限状態を舞台にした最期の12日間が女性秘書ユンゲの目を通して描かれています。「1945年4月20日ベルリン。迫るソ連軍から身を守るため身内や側近らと共に地下の要塞へ退却。次第に客観的な判断を下す能力を失いつつあった・・」『選んだのは国民だ、生かす意味はない自業自得だ』と最期まで言い続けるヒトラー、どこかのコイズミさんに似てはいませんか?すごい映画ですがユダヤ人の大量虐殺が出てきません。『殺人鬼の人間性をふり返る必要があるのか?』という意見もありますが、『どうすればこのような戦争の愚かさを繰り返さないことが出来るのか・』と私は思います。憲法9条を改正?とんでもありません。
宇宙戦争 「地球最後の日〜人類は試される、その愛と勇気を・・・」とありました。しかも、スティーブン・スピルバーグとトム・クルーズとくれば面白くないはずはないと思い楽しみを最後にとっておいたのですが、やや期待はずれでした。物語は、単純です。「人類誕生前に地球外生命体が地球に仕掛けていたあるものから地球総攻撃が始まります。そんな中、主人公は自分の家族(子供)を命がけで守ります・・・」舞台装置は変わってもよくある話です、今一歩枠を出きっていません。子役の女の子が最高でした。
ヴェラ・ドレイク 『すべてを赦す。それが、愛』 2004年度 第61回ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞/主演女優賞を受賞した映画です。物語は「1950年のロンドン。愛する夫と子供たち、かけがえのない家族を何よりも大切にし、毎日を精一杯生きているドレイク一家の主婦ヴェラ。生きていることを感謝し、隣人への心遣いを忘れない。そんな彼女が誰にも打ち明けたことのない秘密とは・・・」ある映画評に『驚くほどすばらしい演技と胸を締め付けられるような感動を与える・・』とありましたが、人間の優しさ本物の愛とはを考えさせられる素晴らしい映画です。
亡国のイージス 2000年版bookで紹介したのがようやく映画になりました。この本を読んだとき絶対映画にしたら面白いと思ったものです。期待に違わずいいできでした。中身についてはbookをご覧ください、最近の日本映画では見応えのあるものです。今日キチガイ宰相の下で衆議院の選挙公示がありましたが、BAKA政治家にこの映画を観せたいです。今、ホントに日本という国の将来を考えている政治家が何人いるのでしょうか?少なくとも小泉にしっぽを振って郵政民営化がこの国を変えるという人はとんでもないです、平和ボケ日本の象徴です。本物の男を描いた映画です
ラヴェンダーの咲く庭で ”・・長い年月、私は来るはずのない王子様を待ち続けた。そしてある日、ついにその人はおとぎの国から、海を越えてやってきた。彼と過ごした短い季節、私は心がふるえるほどの幸福を味わった”また”ヴァイオリンの甘い調べに乗って、美しい挿絵のある小説をめくっていくような感覚にさせられる。”解説がありました。1936年イギリス、コーンウォール地方『初老にさしかかろうとする2人の姉妹が、両親が残してくれた屋敷と財産に恵まれて、穏やかに過ごしていた。 そこに若く美しい青年が・・・』この年代の女性で映画館は一杯でした。素敵な映画です、ラストは泣けました。
スターウォーズ・エピソード3 エピソード4に当たる「スターウォーズ」が1977年に公開されたこのシリーズ、ようやく完成しました。この新シリーズ三作の中では一番面白かったです。色んな謎がここですべて解けます。なぜアナキンはダース・ベイダーになったのか? なぜ黒ずくめの甲冑を身につけるようになったのか? なぜ双子のレイア姫とルークは別々の場所で成長したのか…? 相変わらずのスペースアクションですが本作は『力も、愛も、崇高な理念も、使い方しだいで善にも悪にもなる。恐れが心を乱し、憎しみと怒りを生む・・・。』というところに惹かれるものがあります。
ミリオンダラー・ベイビー 映画を見終わって、心にしみて来るのが名作と思います・・。昨年の「ミスッテックリバー」もアカデミー賞をもらいましたが私はこちらが大好きです。解説の中から『実の娘から縁を断たれた父親フランキーと、父を亡くしたマギーが作り出す擬似父娘のラブ・ストーリーであり、死と生をめぐる深遠なドラマである。 』とありました。『ロッキー』のようなアメリカンドリームではありません。物語は『老トレーナーの前に現れた女性ボクサー、マギー。昔気質のフランキーは女のボクサーを認めようとしない。 だが連日ジムに通い詰めるマギーの一本気さに、やがてフランキーの心も揺り動かされるのだが…。』と、必観です。
シャル・ウィ・ダンス? かなり前に周防正行の「shall we ダンス?」を観ました。それをリチャード・ギアでリメイクした作品です。でも、はっきり言って日本版がいいです。キャラクターが違います。しがない中小企業のサラリーマンは弁護士に変更され、地味な役所広司に較べるとリチャード・ギアはイイ男すぎるし、ダンス教師が清楚ではかなげな草刈民代から、肉感的なジェニファー・ロペスになれば憂い顔をしてもちょっと違います。そして、原日出子が控え目に演じた専業主婦の妻は、スーザン・サランドンが生き生きと演じる魅力的なキャリア女性に変わり、映画は夫婦愛の再生で幕を閉じます。
アビエイター 「すべての夢をつかんだとき、いったい何が見えるのだろう」アカデミー賞五部門を受賞した映画です。レオナルド・デカプリオ主演マーティン・スコセッシ監督による大作です。1930〜40年代、第一次黄金期を迎えたハリウッドで、映画と大空へつきることのない情熱を捧げた男、ハワード・ヒューズの物語です。彼はキャサリン・ヘップバーンやエヴァ・ガードナーらの女優と浮名を流し、自ら設計した飛行機に乗ってスピード記録を打ち立てたり、航空会社経営に乗り出したり。しかし、一方バイ菌恐怖症が高じて重度の強迫神経症ということがわかる。フツーじゃない男の物語。こんな話は大好きです。
ナショナル・トレジャー 宝探しの物語です。先行上映で観てきました。「インディージョーンズ、ハムナプトラ、そして2005年ナショナル・トレジャー」というわりには今一でした。昨年読んだ「ダビンチ・コード」ふうに暗号を解きながら、しかもテンプル騎士団が関わったりして結構面白いのですが何となく平凡です。秘密結社『フリーメイソン』に守られてきた太古の秘宝を求めて争奪戦が繰り広げられる、それはアメリカ独立宣言書に謎を解く鍵がある・・・というもので興味深くはあります。冒険と謎解きが好きな男の子は(もちろん女の子も)観てください。
オペラ座の怪人 劇団四季の舞台を2回見ましたが今回はミュージカルの舞台をそのまま映画にしたという感じです。過去何回も映画化されていますが原作はオペラ座で起こる連続殺人事件をめぐるサスペンス、怪人の歌姫に対するラブロマンス、さらには劇場のスターの優劣を巡るバックステージもののドラマであり何を強調するかで内容が変わってきます。物語は『19世紀のパリ。オペラ座では怪人ファントムによる事件が連発して起きていた。それらの事件は、彼が見初めた歌姫クリスティーヌをプリマドンナにするために起こされたものだった・・・』ミュージカル映画としては素敵なできばえです。
ボーン・スプレマシー 03年の『ボーン・アイデンティティー』の続編です。前作に劣らず今回も面白いです。前作から2年の歳月が流れCIAの殺し屋だったボーンはマリーとインドのゴアで平和に暮らしている、失われた記憶はかなり回復してきているがそんなとき殺し屋にねらわれマリーが死ぬ。一方ベルリンではCIA諜報員が殺されボーンの指紋が出てくる。この二つの事件の接点がどこのあるのか?舞台は、ゴアからナポリ、ニューヨーク、ベルリン、ロシアなどスピーディーな切れで物語は進みます。(カメラも早すぎて目も疲労しました)結末は心優しい人間的な感情が出てとってもいいです。
父と暮らせば 井上ひさし原作,黒木和夫監督,出演者三人(宮沢りえ,原田芳雄,浅野忠信)の映画です。広島、昭和20年8月6日愛する者たちを一瞬の閃光に奪われ、生き残った娘。その恋のひらめきからこの世に舞い戻ったお父さんの亡霊。この二人を軸に映画は進みます。「うちはしあわせになってはいけんのじゃ。」自分は人を好きになったりしてはいけない。頑なに恋心を否定し、幸せの一歩手前で躊躇する美津江に、父竹造は自ら「美津江の恋の応援団長」を名乗る。なだめ、すかし、励まし、ありとあらゆる方法で何とか娘・美津江の心を開かせようとします。戦争の悲惨さ残酷さ・・・、素晴らしい映画です。
きみに読む物語 映画はある恋物語を一人の老人がアルツハイマーの女性に読み聞かせるところから始まります。この女性が何かを思い出すか、思い出さないか、ちょっとしたミステリーになっています。老人を演じるのはジェームズ・ガーナー、これがなかなか格好いい。物語は「療養施設に暮らす初老の女性に老人が物語を読み聞かせている。語られるのは1940年代の、南部の小さな町での出来事だった。休暇を過ごしに都会からやって来た令嬢と地元の製材所で働く青年の恋の物語・・・」原作は全米450万部というベストセラーです。純愛ものの好きな方は是非ご覧ください。
理由 大林宣彦監督、宮部みゆき原作、出演者107名『がんばろういいづか講演会』で監督から是非観てくださいと言われた映画です。「大嵐の夜、荒川区の高層マンションで起きた一家四人殺害事件 そして、捜査の結果被害者の四人はすっかり入れ替わった他人同士であることが判明。一体彼らは何者なのか?そして殺人が起きた理由とは・・・。すべてを結ぶ悲しい絆」というものです。が映画化は難しいと言われていたのをさすが大林監督です。とっても良くできています。3時間近い長い映画ですが全く飽きません。普段映画館に足を運ばない人も是非・・。
ターミナル スティーブン・スピルバーグ監督と主演のトム・ハンクス、3度目のコンビ作。舞台はニューヨークの国際空港。と正月は肩のこらない映画を観ました。物語は『東欧クラコウジア人のビクター(トムハンクス)は、渡航中にクーデターが起こり祖国が消滅、パスポートは無効となり空港でアメリカへの門戸を閉ざされてしまう。彼は、空港で生活することを余儀なくされる。片言の英語しか話せないビクターには、「約束がある」と言うだけだった・・・』笑いの中に最後は感動ものというのは、さすがにこのコンビですが職人芸という感じです。「シカゴ」のキャサリン・ゼタ=ジョーンズが素敵です。