cinema(2010)

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1

41
「ハリー・ポッター」の最終章前編、今まで6本作られていますが最終の今回だけPART1と2に分かれています。そのせいか何となくかったるく、スピード感がないような気がします。三作までしか観ていなかったのですが、ラストとなると観たくなりました。やはり途中が抜けるといきなり話が進んでいました(途中はWOWOWでも観ます)。「ヴォルデモートの復活により魔法界に暗雲がたちこめるなか、打倒のカギとなる“分霊箱”を探す旅に出たハリー、ロン、ハーマイオニー。だが、困難を極める旅の途中で・・」次を期待しましょう。
太陽がいっぱい

40
この映画は1960年、なんと50年前の作品。アラン・ドロンは当時25歳。私は高校生、ファッションから姿形に憧れたものでした。50年ぶりにスクリーンで観ました。1999年に同じ原作をマット・デイモン主演で映画化していますが(2000年cinemaで紹介)本家が断然いい!「貧しい青年トムが、富豪の友人フィリップを殺害した。そして、彼に成り済まして財産を奪おうとする。身分証の偽造や筆跡の練習、トムの緻密な計画は完璧に見えたが…」というものです。アラン・ドロンの美しさは今人気の福山雅治なんて目じゃないですね。
華麗なるアリバイ

39
アガサ・クリスティー生誕120年。『ホロー荘の殺人』をオールスターキャストで映画化したミステリー(フランス映画です)。小説には、名探偵ポワロが登場しますが、より人間の心に深く踏み込むために、クリスティーが舞台版を執筆した際に、自らの手で名探偵役を削除したというものです。「上院議員夫妻の邸宅に集まった9人の男女。その中の医師が銃殺されたことから、それぞれの愛憎、葛藤が明るみになっていく・・・」。タイトルは原作のままとした方がよかったと思います。やっぱりアメリカ映画と違いシャレれています。
エクリプス/トワイライト・サーガ

38
シリーズ第3弾ですが、初めて観ました(本編の始まるまえに5分くらい前二作の説明が出てきます)。面白いのは面白いのですが騒がれているほどには感動が少なかったです。「ヒロイン・ベラの命を狙う凶悪なヴァンパイア集団が出現。それまで恋敵にあったヴァンパイアのエドワードとオオカミ族のジェイコブは、種族間においても数世紀に渡る敵対関係だったが、最愛の人を守るために団結する。真実の愛を試す壮絶な戦いが今、始まる!」といったものです。次は完結編が準備されているようです。
エクスペンダブルズ

37
自らを消耗品軍団と呼ぶ、世界最強の傭兵たちエクスペンダブルズ。依頼は「南米の島国に君臨する独裁政権を打倒せよ」というものだった。『ロッキー』、そして『ランボー』シリーズのシルベスター・スタローンが監督・主演したものでアーノルド・シュワルツェネッガーやブルース・ウィリス、そしてジェイソン・ステイサム、ジェット・リーら豪華配役人で派手なアクションを見せてくれます。「十三人の刺客」ばりに7人の仲間で大勢の摘(軍隊)に立ち向かうことになりますが日本映画のような悲壮感はありません。シリーズ化するのかな?
十三人の刺客

36
昭和38年の工藤栄一監督片岡知恵蔵主演のリメイク版です。ヴェネチアで話題になった映画ですが、残念ながら賞を取れませんでした。しかし、評でこの映画を落としたことにきっと後悔するだろうとありました。すごく面白いです。「松平斉韶の暴君ぶりに土井家は斉韶暗殺を決断。その目付役を命じられたのは島田新左衛門。島田は刺客集めに乗り出す。一方、斉韶の腹心・鬼頭半兵衛が暗殺の情報を掴む。13人の刺客は、明石藩の参勤交代の道中を迎え討とうとする」七人の侍を思わせるシーンもあります、ラスト50分が凄い!
松方弘樹を主演にした方がいいくらい、貫禄と殺陣の素晴らしさでした。
ナイト&デイ

35
トム・クルーズとキャメロン・ディアス共演のアクションものです。エーッ、こんなことが(?)と思えるアクションシーンの連続です。観終わってスカッとします、何にも考えずに楽しめる映画です。(ザルツブルグでのカーチェイスが凄い)
「平凡な暮らしを送る女性ジューンが空港で出会ったのは笑顔がステキな男性ロイ。運命の恋を思わせるこの出会いを機に彼女は次々と大事件に巻き込まれていく!ミステリアスな男の正体は?そしてふたりの恋の行方は?」
仕事や、雑事でストレスのたまっている方はぜひご覧下さい。
悪人


34
昨年11月に読んだ本の映画化です。李相日監督(フラガール)と原作者の吉田修一の共同脚本ということもあるのでしょう、映画としてもすごくよく仕上がっていると思います。「善人と悪人の境目は何か、ちょっとしたきっかけでどちらにでも転がりうる孤独な人間の危うさと寂しさ」がしっかり描かれています。深津絵里はモントリオール世界映画祭で最優秀女優賞をもらっただけあるし、柄本明/樹木希林がさすがにいい味を出しています。切なさが光るラブストーリーでもありますが、私達が失いかけているもの思い起させてくれます。
バイオハザードIV 

33
やっぱりこんな映画は3Dで観ないとあまりパッとしませんね。と言うのも筋立てはありふれたものだし、アクションと派手さばかりが売りもの(?)で普通の画面で見たら(3D上映館でなかったため)面白さ半減でした。
「ウイルス感染によって荒廃した世界。その中でウイルスの力を取り込み、超人的な進化を遂げる女戦士アリス。廃墟と化した東京へ、そしてウイルスからの生存者たちが暮らすアラスカへ飛んだ彼女は、生ける屍=アンデッドと戦い続ける。そしてアラスカでは、アンブレラ社の恐ろしい陰謀が進行していた…」
東京島


32
原作は今年7月に読んだ桐野夏生の同名の小説です。桐野ものがどんな形で映画になっていいるか興味がありました。はっきり言って本の方がいいです、原作に対して、見易すくするとか、わかりやすくするとか、し過ぎている感じがしました。それは文章だったら許せるけど映像だったら・・・ということがあるのかもしれませんね。しかし、木村多江の好演で現代の女性のふてぶてしさ、力強さ、たくましさはしっかりと描かれていました。それなりに面白いです。内容についてはbook(2010)をご覧下さい。
魔法使いの弟子

31
ウォルト ディズニー作品のファンタジーです。「現代のニューヨークを舞台に、800年にもわたる魔法大戦争が勃発。悪の魔法使いと戦うため、今は亡き善の魔法使いマーリンの後継者を探している指導者バルサザール(ニコラス・ケイジ)は、ニューヨークで“選ばれし者“を発見する。しかし、その男デイヴはケンカひとつしたことのない弱気な学生で……」というところから物語は始まります。魔法がいっぱい出てきますが恐いという印象は全くありません、女性も親子でも楽しめる娯楽作品という感じです。ファミリイーでお楽しみください。
キャタピラー


30
第60回ベルリン国際映画祭で、寺島しのぶが最優秀女優賞を受賞した映画です。監督が若松孝二ですから強烈です。「中国戦線へ出征し正義の名の下に強姦と虐殺の限りを尽くしてきた夫が、妻の元へ無残な姿で帰還する。四肢を失い顔面は焼け爛れ「軍神」として崇められる夫。しかし、国家権力に翻弄され“食べては求める”だけの肉の塊と化した夫への屈折した愛憎劇・・」寺島しのぶが体当たりで表現しています。ありきたりな反戦映画ではありません。あの時代自分たちだったらどうしたでしょう?。
ボーダー


29
『バッジと銃が正義だと信じていた・・』大好きなアル・パチーノ(1940年生)とロバート・デ・ニーロ(1943年生)の本格的な競演(ゴッドファーザーⅡ、ヒートで共演はしてますが少しだけです)の実現です。やはりこの二人の演技には凄みがあります。「20年以上に渡ってコンビを組んできたNY市警のベテラン刑事ふたり。そのひとりが、連続殺人事件の容疑者に浮上し、その汚名をはらすために真実を求めて奔走するふたりの姿を描くサスペンス」です。
年をとっても、こんなに格好良くありたいと思います。渋いですね~!
ソルト


28
トム・クルーズで企画されていたものがアンジェリーナ・ジョリー主演で作られました。だから、アクションシーンもかなり激しくすごいです。
「CIAエージェントとして働くイヴリン・ソルトは、自分でも知らないうちにロシアのスパイの容疑をかけられてしまう。身に覚えのない嫌疑を晴らすため、そして自分を陥れた黒幕の正体を暴くため、ソルトの孤独な戦いが・・・」
アクションとミステリーうまくとけ合っていて、とても面白く仕上がっています。気持ちがスッキリすること請け合いです、暑い夏にどうぞ!
借りぐらしのアリエッティ

27
人間が使うものを少しだけ借りながら、床下で生活をしている小人の14歳の少女アリエッティと家族たちの物語です。ジブリの作品ですが宮崎駿監督ではありません、企画・脚本で関わっています。原作はイギリスの児童文学「床下の小人たち」ですがこれを現代の日本に置き換えてあります。『物質的に満たされた現代人が失いつつある心の豊かさと、生活は貧しいながらも心の豊かさを残した小人の対比が胸を打つ』という評がありました。「“借りぐらし”の小人たちには“人間に見られてはいけない”という掟があったのですが・・」
必死剣鳥刺し


26
原作は藤沢周平です。“隠し剣”シリーズの中でも現代に通じる傑作と言われています、なかなか見応えがあります。ただ、クライマックスの壮絶な殺陣シーンへ向かって物語は進行していきますが姪との話より藩主の悪政について、もっと強力に描いた方が良かったような気がします。「海坂藩の近習頭取・兼見三左エ門は三年前、藩主の愛妾である連子を城中で刺し殺した。連子が藩の失政の元凶だったからだ。しかし、意外にも寛大な処分が下され一年の閉門後、再び藩主の傍に仕えることに」。果たしてそこに何が・・。
インセプション


25

『ダークナイト』のクリストファー・ノーラン監督の作品です。面白くないはずはありません。「相手の潜在意識に入り込み、頭の中のアイデアを盗み出す男・コブは、国際指名手配犯として追われる身だった。そんなある日、彼のもとに極めて難易度の高い仕事が持ち込まれる…」何ともまぁ~不思議な内容です。レオナルド・ディカプリオ主演ですが渡辺謙もなかなかいい役で出ています。
これまでになかった映像を見ることができます。ご覧になる方は最初からしっかり眼と頭を働かせて観てください。一見の価値有りです。

アイガー北壁

24
ナチス政権下のドイツで起こり、山岳史上最大の悲劇とも呼ばれる実話を基にした、本格山岳映画。1936年ベルリン・オリンピック直前、当時前人未踏だったアルプス連峰のアイガー北壁に挑んだドイツ人クライマーたちの運命を描いています。無慈悲なほどの自然の脅威に対し人間の判断、妥協、愛、勇気・・・。そのどれかが狂うと人間は弱いものです。撮影も容易なものではなかったようです。先に機材とスタッフをザイルで縛って登山して準備。その後、スタントらが登ってシーンの撮影に入ったそうです。
山岳ファンだけでなく、すべての人の心を揺さぶること間違いなしです。
アイアンマン2

23
2008年に公開され、人間的かつリアルなヒーローの誕生に世界中から驚きと絶賛の声が続出したという『アイアンマン』(観てはいませんが)の続編です。今回、評価も7点と高かったので観ました。こんなのが男の子は好きですね、スーパーマン、スパイダーマン、バッドマンと同系列ですが私は『ダークナイト』の方が好きでした。「アイアンマンであるトニーは、、国からアイアンマンスーツの提出を命じられる。そんな中、アイアンマンに憎しみを持つ男が、一撃で金属を真っ二つにする驚異の武器を身につけ、モナコGPに出場したトニーの前に現れる・・」
ザ・ウォーカー


22
ラストに主人公に隠された謎がわかりますので、どちらかというと予備知識を持たないで観た方が面白いです。54歳のデンゼル・ワシントンが初のアクションに挑戦、悪役のゲイリー・オールドマンはさすがです。
「世界規模の戦争によって荒廃してしまった地球。世界でたった1冊残った“本“を誰かに送り届けるために、目的地も知らずに30年間旅を続けているイーライ。そんな彼の前に世界の支配を可能にするというその“本“を狙って、独裁者のカーネギーが立ちはだかる」最後まで謎に気がつきませんでした。
告白


21
2009年4月に読んですごく面白くて皆さんに紹介した本を「嫌われ松子の一生」の中島哲也監督が松たか子主演で映画化したものです。すごくいい仕上がりです。話は「ある中学校の1年B組の担任を務める女性教師の森口(松)は、愛娘を学校のプールで殺害される。警察は事故死と判断するが、森口は学年末の終業式の日に、犯人はクラスの中にいると生徒たちに告げる・・」ところから始まります。共演に岡田将生、木村佳乃など素晴らしい演技が見ものです。10点満点中9点の評価です、bookと併せてご覧下さい。
裸の十九歳

WOWOW
1968年、世間を震撼させた連続射殺魔事件がありました。犯人は永山則夫19才。東京、京都、函館、名古屋で警備員やタクシー運転手、4人を射殺した事件です。死刑が確定、1997年8月に刑が執行されました。享年48才だったそうです。この事件をモデルにした新藤兼人による映画、「裸の十九才」は事件発生から2年後に公開されています。画デビューの原田大二郎が好演。母親タケにベテラン、乙羽信子です。当時、貧しい農村から希望を胸に上京した若者が、格差のはざまで崩壊していく過程がよく描かれております。
座頭市
THE LAST


2003年ビートたけしの座頭市以来です、今度は「THE LAST」と付いていますのでホントに最後のようです。主演は香取慎吾です、たけし版より私はこちらの方が好きでした。話は「妻、タネのため、平穏な暮らしをすることに決めた市だが最後の戦いで市を庇ったタネが殺される。傷心の中故郷に戻り、かつての親友の許に身を寄せる。ところが村じゃ極悪非道な天道一家に牛耳られており、百姓たちはやがて市に助けを求める。市は、一度は捨てた仕込み杖を再び手にする」仲代達矢の悪役は見ているだけでも怖いです。
グリーン・ゾーン

『グリーン・ゾーン』とは、バグダッドにおけるアメリカ軍の基地(安全地帯)のことです。『隠された大量破壊兵器の所在を追う極秘任務に就いたマット・デイモン、ところが偽情報が飛び交い、真実の所在は見えずじまい。その上、米国国防総省から横槍が入り、事態は次第に行き詰っていく」裏に大きな陰謀が・・・。イラク戦争とは何だったのか?ラストでイラク人が『自分の国は自分たちが決める』という台詞が胸に響きます。ただ、ドキュメンタリー風に仕上げ臨場感を出すためか手持ちカメラのぶれが気になります。
アリス・イン・ワンダーランド
(3D版)
すごく面白かったです。あの有名なルイス・キャロルの小説「不思議の国のアリス」。ヒロイン・アリスの “その後の冒険”を描いたオリジナル・ストーリーです。話は「19歳のアリスは、不思議な白うさぎを追いかけて“うさぎ穴”に落ち、ワンダーランドに迷いこんでしまう。この世界の奇妙な住人たちは、なぜか皆アリスを知っていた。しかも、 残忍な“赤の女王”の恐怖政治に苦しむ彼らにとって、アリスは伝説の救世主だというのだ・・」。3Dで観ることで、アリスの世界を“体験”することに・・・、観ていて楽しくなります。お薦めです!
第9地区


第82回アカデミー賞で作品賞ほか4部門でノミネートされた作品です。役者や監督は無名に近いですが、展開とアクションには見応えがあります。ところがです、前半はエグいシーンがあり血に弱い人はちょっと目をそらしたくなります。「南アフリカ上空に巨大な宇宙船が出現。乗っていたのは難民と化したエイリアン。そして20数年、市内に設けられた専用居住区“第9地区“はスラム化、治安は悪化していた。政府はエイリアンを僻地へ移住させようと考える」気味の悪い宇宙人が出てきますが最後は応援したくなるから不思議です。
フェイク シティ ある男のルール

WOWOW

ちょうど1年前くらいに公開された映画です。予告編だけ観ていました。キアヌ・リーヴス主演の警官ものです。「ロス市警のラドロー刑事は、事件解決のためには手段を選ばず、強引なやり方を貫き通す男。上司のワンダー警部だけは彼を理解し、かばってくれていた。そんな時、かつてコンビを組んでいた刑事が彼の違法捜査を密告していることを嗅ぎつける。コンビニ店内で捕まえようとしたその時、覆面強盗が店に押し入り、元相棒は銃弾を浴びて死んでしまう・・・」四面楚歌の状況に陥いるキアヌ、結末はすごいです。

シャッターアイランド

サスペンス・ミステリーです。謎を解くカギは映画の中に仕組まれているという触れ込みで、映画が始まる前にも『登場人物の表情などをよく注意してみるように』と言ったことなどが出てきます。しかし、物語の進行とともに疑問が解消されるどころか、不可解な感じは増すばかりでした。「四方を海に囲まれた島、シャッター・アイランドには精神を病んだ犯罪者たちが収容されている。ある日、島で誰にも見られることなく女性患者が消えた。保安官のテディは事件を解明するため島へと足を踏み入れる」アッと驚く結末を楽しみに!
ハート・ロッカー

ハート・ロッカーとはアメリカ軍の隠語で「行きたくない場所」「棺桶」を意味するそうです。第82回アカデミー賞で作品賞、監督賞ほか4部門に輝きました。監督は『アバター』のジェームズ・キャメロン監督の元妻でキャスリン・ビグローという人です。世界で最も危険な仕事の一つ、アメリカ軍、爆発物処理班。そこに所属するある兵士を追った作品です。'04年、バグダッド郊外。地獄の炎天下、処理班と姿なき爆弾魔との壮絶な死闘の中で精神的に犯されていく兵士・・ひどい現実です。ドラッグのように精神を蝕む現場を観ることになります。
NINE


「1964年のイタリア。天才映画監督グイドは、撮影を間近に控えた新作の構想に行き詰まったうえ、女性問題が災いして妻に愛想をつかされてしまう。彼は幻想世界に逃げ出しながら、人生や女性たちとの関係に思いをはせていく」といったもので、昔フェデリコ・フェリーニ監督が作った「8 2/1」という映画をミュージカルにしたものです。出演者に、マリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス、ジュディ・デンチ、ニコール・キッドマン、ソフィア・ローレンと歴代オスカー女優がずらりと顔を揃えた超豪華版です。(ニコールキッドマンが好きです)
シャーロック・ホームズ

「世界で最も知られている名コンビの活躍」、私が好きな探偵の一人シャーロックホームズのお話です。でも、嘗てNHKで放映されていたもの(原作に忠実)とは全く違います。コナン・ドイルの古典にインスピレーションを受けたオリジナル・ストーリーで全編アクションの物語になっています。「若い女性が次々と不気味な儀式を思わせる手口で殺される事件が発生。この事件をホームズが解決し、犯人は処刑されたが、さらなる難事件が発生。ホームズは相棒ワトソンと共に事件解明に立ち上がる」がどうなることか?続編もありそうです。
第五福竜丸

WOWOW
第五福竜丸は1954年3月1日、米国の水爆実験によって発生した多量の放射性降下物(いわゆる死の灰)を浴びた遠洋マグロ漁船の船名です。無線長だった久保山愛吉がこの半年後の9月23日に血清肝炎で死亡しています。
この映画は事件の5年後に新藤兼人監督によって作られたもので、事件の半年後に死亡した久保山愛吉を宇野重吉が演じています。この映画を中学生の頃学校の推薦で観た記憶があります。今見ても衝撃的な作品です。40年経っても,人間は少しも成長していませんね。(写真は当時の第五福竜丸です)
パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々

「ハリー・ポッター」シリーズのクリス・コロンバス監督が、人気ファンタジー小説を映画化。ギリシャ神話の神の血をひく少年パーシーの冒険の旅を幻想的な映像で描き出すといったものですが、私的には「ハリー・ポッター」の方が面白かったです。「落ちこぼれの少年パーシーはある日、自分がギリシャ神話の神と人間の間に生まれた特別な存在だと知らされる。ところが彼にはあらぬ疑いがかけられており、そのせいで連れ去られた母親を取り戻すための冒険に旅立つことに」ギリシャ神話の神の子が現代にいるという発想は面白です。
父親たちの星条旗

BS-hi
2007年cinemaで紹介した「硫黄島からの手紙」と二部作の第一弾です。
「アメリカ、葬儀社を営むひとりの老人。彼には最期の時が迫っていた。彼は1945年、硫黄島に、衛生兵として出兵していた。しかも、その時撮られた1枚の写真によって、国中から“英雄”と讃えられた過去があった。しかし、その事について決して語ろうとはしなかった…。硫黄島で何を見たのか?父は何故沈黙を貫こうとするのか?父の最期を見守る彼の息子が、硫黄島の真実を辿り始める…」といったものです。やはりイーストウッド、見応えがあります。
おとうと


ベルリン国際映画祭で山田洋次監督が特別功労賞を受賞しました。寅さんを思い出します、『家族の絆とは、人生とは、別れとは何かを切々と問いかける笑いと涙の物語』とありましたがまさにその通りです。「東京郊外の商店街で薬局を営む吟子は娘・小春の結婚が決まり、幸せムード。ところが式当日、大阪からやってきた吟子の弟・鉄郎が酔っ払って、式を台無しにしてしまう。鉄郎は大阪へ帰るが、再びトラブルを引き起こす・・」優しい姉・吉永小百合、ダメ弟・笑福亭鶴瓶それに蒼井優がなかなか良いです。涙涙で終わりました。
扉をたたく人

WOWOW
何という淋しい別れなんだろうとラストに胸がつまります。昨年6月に封切られた2007年アメリカ映画です。「妻に先立たれ孤独な大学教授のウォルターがニューヨークの別宅を訪れると、そこには見知らぬカップルが。彼らの事情を知ったウォルターは2人を家に泊め、音楽を通して心を通わすが、不法滞在を理由に彼らは拘束されてしまう」という、社会派ドラマです。問題提起で終わり、やるせなさを感じます。俳優歴40年目のリチャード・ジェンキンスが61歳にして初主演を務めています、渋くて良い味を出しています。
バーン・アフター・リーディング

WOWOW
2008年アメリカ映画です。『ノーカントリー』でアカデミー賞監督賞に輝いたコーエン兄弟が監督したクライム・ドラマ。機密情報が入った一枚のCD-ROMをめぐり交錯する人々を、名優たちがコミカルに演じています。映画館で見逃していました。話しは「CIAの機密情報が入ったCD-ROMを勤務先のフィットネスセンター更衣室で見つけたチャド(ブラピ:全く知性のない役)。彼は同僚のリンダを巻き込み、一攫千金を狙う。元CIA局員は機密が外に漏れていることを妻から聞かされる・・」人間関係の偶然とハチャメチャな騒動、何という映画だ!
銀色の雨

浅田次郎の短編小説を基にした感動作です。高校生の少年、プロボクサー、孤独な女性という3人の男女が出会い、共同生活を通してそれぞれが心の傷を乗り越えていく過程を描いています。1997年に発行された『月のしずく』に出ている短編ですが浅田次郎のものは全て読んでいるつもりでしたが「book」に書いていないので読んでいない(ショック!)。「高校生の和也は家出をし、かつて母の下で働いていた菊枝と出会い、彼女のマンションへ転がり込む。そこへ、プロボクサーの章次も加わり、3人の奇妙な同居生活が始まる」
サヨナライツイイカ

2002年(book)に原作を読んだ時は感動したのですが、この映画には今イチ乗り切れませんでした。原作の印象が強すぎたのか、監督(韓国のイ・ジェハン)か、または俳優(西島秀俊はミスキャスト?)のせいか・・。それとも私がラブストーリーに感動しなくなったのでしょうか?。ラストになり原作の切なさが出てくるのですが・・。良かったのは中山美穂の美しさでしょう、これでアラフォーですからすごいです。「東京に婚約者を残し、バンコクに赴任したエリートビジネスマンの豊は妖艶で美しい女性・沓子と出会う」ところから始まります。
インビクタス/ 負けざる者たち

『負けざる魂』という精神(自分に対して)がテーマです。『クリント・イーストウッド監督は天才だと再確認する一本』という評がありました、そのとりです。「南アフリカの大統領に新しく就任したネルソン・マンデラは、アパルトヘイトにより、国内に人種による露骨な差別や経済格差が依然として残っていることを痛感する。人々を団結させるにはどうしたらいいのか。翌年に自国で開催予定のワールドカップに向け、弱小ラグビーチームの立て直しに挑む」といった実話です。27年間も刑務所にいたマンデラが全てを赦す姿勢に感動します。
アバター(3D版)


『この映像世界は、おそらく映画史を塗り替えた。しかし、映像だけで2時間半をもたせる映画は存在しない。その点、「アバター」は、息づく世界観と感情をきちんと映像に吸着させることに成功している。無論、物語の美しさでは、もっと上を行く作品はあろうがこのレベルの映像と物語を併せ持った作品は、稀有。劇場で3Dで観るべし』という評を読むとこの映画の良さがわかります。監督はタイタニックのジェームズ・キャメロン、構想14年製作4年とか、“アバター=分身”という意味。人間の愚かさを描いています。面白いです!

Dr.パルナサスの鏡

撮影の途中で亡くなったヒース・レジャーの役を親友達が(ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレル)演じ分けて完成した映画です。テリー・ギリアム監督らしい独創的な映像世界が描かれていますが、今イチわかりにくいです、もっとも理屈を考えて観る映画ではありませんが。「旅芸人一座の座長で科学者でもあるパルナサス博士は、不死を手に入れるために、娘が16歳になったら悪魔に引き渡すという取引をしていた。娘を渡したくない博士は、トニーという青年を加えた一座とともに悪魔を倒そうとする」興味ある方はどうぞ!
サロゲート

“サロゲート”とは自らの身代わりとなるロボットのことを言います。近未来のこの話しは「身代わりロボットがすべての社会生活を代行し、その主は椅子の上で彼らを遠隔操作するようになった未来。安全なはずの世界で殺人事件が発生し、FBI捜査官のグリアーは捜査を開始。やがて巨大な陰謀が渦巻いていることを知る・・・」といったものです。ブルース・ウィリスがロボットと生身の人間とを二役(?)で演じています。ラストは現代社会への警鐘を鳴らすSF映画的ですが、サスペンス・アクション映画として気楽に楽しめます。
カールじいさんの空飛ぶ家
(3D版)
素敵で、すごく面白い映画です。評価も10点満点中、9点をもらっています。
話しは「最愛の妻エリーを亡くし、ひとりぼっちのカールじいさんは78歳。エリーとの思い出がつまったマイホームを奪われそうになった彼は、マイホームに無数の風船をとりつけ、エリーとの夢だった冒険の旅に出かけることに・・・」特に最初の10分にカールじいさんと亡き妻とのセリフのない思い出が出てきますが、このシーンが感動的で泣けるのです。大人なら涙があふれ、子供ならワクワク感を刺激するといった映画です、是非ご覧ください。
マイケル・ジャクソン THIS IS IT

昨年公開された映画のアンコール上映です。これまでほとんどマイケル・ジャクソンには関心がなかったのですが、これをみてすごいアーティストだったんだなと今ごろ思っています。映画は「ロンドンでの公演を1か月後に控え、照明、美術、パフォーマンスとすべてにこだわりをみせた復帰ステージに賭けるマイケルやスタッフが、歌やダンスの猛特訓をしている」模様を描いています。過激(?)なダンスなどからは想像もできませんが、彼の穏やかな人間性がきちんと伝わる映画になっていると思います。すごい人だったのですね。
母なる証明


息子を救う母の執念を描いた韓国映画です。『善と悪、光と闇を湛えた“人間の真実”をスリリングに描き出すヒューマン・ミステリー』との評価がありました。子を想う母の“無償の愛”のすさまじさに圧倒されます。
物語は「ある静かな町で凄惨な殺人事件が発生する。事件の容疑者としてトジュンという青年が浮かび上がり、彼は身柄を拘束される。だが、無実を信じる母親は息子の疑惑を晴らすため、真犯人を捜すべく奔走する。
評価の高い映画です。韓国では、昨年最高にヒットした映画だそうです。
釣りバカ日誌20 ファイナル

シリーズ開始から22年、完結!正月は笑いが一番ということで、久しぶりにハマちゃんを観てきました。寅さん同様筋はわかっていても笑わせたり泣かせたりしてくれます。「不況の中、ハマちゃんの釣り好きが高じて大きな契約が取れる。そのご褒美として、ハマちゃんとスーさんは北海道へ釣り旅行へ行くことに。しかし、スーさんには亡き親友の墓参りへ行くというもう一つの目的があった」舞台は北海道、中標津町など道東の豊かな大自然でハマちゃんが活躍します。出演者も年をとっていますのでファイナルもやむを得ませんかね。