cinema(2015)

007 スペクター

42
007シリーズの24作目 最近のリアリティのあるアクションから少し荒唐無稽なスパイアクションへ帰ったように気がして懐かしさいっぱいの007になっています。過去の007へのオマージュもちりばめられていて、特に『ロシアより愛をこめて』の名シーン(列車内での格闘)など、まさにその通りでした。「ボンドは、少年時代の思い出が詰まった生家“スカイフォール”で焼け残った写真を受け取る。彼はMが止めるのも無視して、その写真の謎を解き明かすため単身メキシコとローマを訪れる。死んだ犯罪者の妻ルチアと合ったボンドは、悪の組織スペクターの存在を確信する・・・」 メキシコシティの『死者の日』、古都ローマ、冬のオーストリアアルプス、モロッコと、風光明媚なロケ地を訪ねて旅情を誘ってくれるのも素晴らしい!
スターウォーズ
(エピソードⅠ~Ⅵ)


ビデオ
おなじみ『遠い昔、はるか彼方の銀河系で…』で始まる”スターウォーズ”、1977年にエピソード4が公開(38年も前になるのですね)され今年『エピソード7・フォースの覚醒』(新たなる三部作)が公開されます。そこで過去の6作を復習しました。
1.エピソード4/新たなる希望(1977年)
2.エピソード5/帝国の逆襲(1980年)
3.エピソード6/ジェダイの帰還(1983年)
4.エピソード1/ファントム・メナス(1999年)
5.エピソード2/クローンの攻撃(2002年)
6.エピソード3/シスの復讐/(2005年)となっています。
今観ると、やはり公開順(4から)に観ないとネタバレになりドキドキ感が薄れてしまいます。戦闘シーンは黒澤明の『隠し砦の三悪人』が参考になっているのです、知っていましたか?
ミケランジェロ・プロジェクト

41
ジョージ・クルーニー監督・脚本・製作・出演による2014年の映画ですが、何故か一時日本では公開中止になっています、理由は色々憶測はあるものの不明。お話しはナチ略奪美術品を救う特殊部隊”モニュメンツ・メン”の活躍を描いた実話ものです「“モニュメンツ・メン”は、美術品を奪還するため1944年7月ノルマンディーに上陸。ヨーロッパ各地を手分けして捜索するも、奪われた後だった。そんな中、敗北を悟ったヒトラーは、遂に『ネロ指令』―ドイツが敗北した際には全てを破壊すること―を発令し、一刻の猶予もなくなる。世紀の美術品は、どこに・・・」 戦争というものは、この話に限らず日本を含めどの国も価値ある美術品等の強奪など、こんなことをしているのだろうと想像つきます。46歳のケイト・ブランシェットが素敵!
コードネーム U.N.C.L.E

40
1960年代のイギリスのTVシリーズ「0011 ナポレオン・ソロ」をガイ・リッチー監督が新たに映画化したものです。現代のようにハイテクを駆使したアクションではないところが何ともおしゃれです。「東西冷戦下の1960年代前半。核兵器とその技術の拡散によって世界を滅ぼそうとする国際犯罪組織の存在がキャッチされ、その陰謀を阻止するべく手を組むことになったCIA工作員ナポレオン・ソロとKGB工作員イリヤ・クリヤキン」の活躍を描いたものです。ナポレオン・ソロ役はヘンリー・カビルより45年前の元祖ロバート・ヴォーンの方がよかったですね。この監督は『シャーロック・ホームズ』 シリーズものも手がけていますので現代より一昔前を舞台にしたものが得意なのかな? 街の風景、車、人の動きなど懐かしく見ました。
黒衣の刺客

39
台湾の巨匠、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の作品、第68回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。妻夫木聡、忽那汐里が出演しています。「中国唐の時代、何者かに誘拐された隱娘が13年ぶりに両親のもとに戻ってくるが、隱娘は非情な暗殺者として育てられていた。彼女の標的は、以前の婚約者で現在は暴君となっている田委安だった。そんな中、隱娘は窮地に陥るが、難破した遣唐使船の日本人青年に救われる・・・」 ゆったり進む時間。台詞も説明も少なく、風に揺れる画面は美しい。4:3の画面どの場面も計算し尽くされた画面構成と華麗な色彩からなる映像美で貫かれています。静謐な映像とダイナミックな映像の対比が見事です。話の流れは観る人が感じ取っていかなくてはなりません、映画通にはたまらない!
エベレスト 3D

38
『登山家があこがれる世界最高峰エベレスト(8848m)で1996年に起きた8人の登山者が遭難死した実話を映画化したサバイバルドラマ』 3Dだけあって迫力ある映像です(と言いたいが3得意のようです。Dでなかった方がよかった気がします)。エベレスト登山は商業化され、ガイドが顧客を連れて登るツアー隊で起きた事故で、日本人で当時47歳のOL、難波康子さんも参加していました。エベレストに登頂するものの下山中に悪天候のため遭難死します。日本人女性として田部井淳子さんに次ぐ登頂者2人目になったのです。この映画の監督が『物静かで自分を表に出さない彼女が頂上で日の丸を立てるシーンがすごく好きなんだ』と言っていますが、観ていてジーンときました。山に登らない人は”何故登るんだ?”と思うかも・・・。
顔のないヒトラーたち

37
『1963年、ドイツの歴史認識が変わった』 ナチスが犯した罪をドイツ人自ら裁き戦争責任に向き合う契機となった1963~1965年のアウシュヴィッツ裁判開廷までの道のりを、事実に基づき描いたドラマで、ドイツ映画です。1958年、今誰でもが知っている”アウシュヴィッツ”を、ドイツ人でさえもが知らなかった事実から物語は始まります。「まったく普通の人が戦争へかり出され、非道な行為に手を染める、終わってみればそれは『忘れたい記憶』として闇に葬られ『なかったこと』のように普通の暮らしに戻り、沈黙が真実を隠していく」戦争の怖さを改めて感じます。『不穏な空気の漂う現代の日本の政治にも、過去の戦争体験からの教訓を未来の平和へと続ける努力が欲しい・・・』 今の日本にはこんな勇気はないのでしょうか?
マイ・インターン

36
『プラダを着た悪魔、インターステラー』のアン・ハサウェイと名優ロバート・デ・ニーロが共演しているとなっては観に行きますね。「ベン(デ・ニーロ)は長年勤めた会社を退職後、妻に先立たれ一人暮らし。70歳、海外旅行にも習い事にも興味が失せ、何かむなしい。そんな時ファッション会社がシニアインターンを募集しているのを知る。そこは、ジュールズ(アン)が30歳そこそこで立ち上げ急成長した会社。彼女は超多忙、主夫として娘の面倒を見ている夫とぎくしゃくしている・・・」  老人の豊かな人生経験と穏やかな人柄が、やがて若い起業家の苦境を救うというもの ”働く女性と高齢者に敬意”。安心して観れるハートフルなお話しです。それにしてもデ・ニーロがこんな役とはアンはもちろん素晴らしいし、レネ・ルッソも出ています。
ジョン・ウィック

35
ストーリーよりアクションが見物という映画です。『キアヌ・リーヴス完全復活!』 久し振りにカッコいいキアヌを見た気がしました。「伝説の殺し屋ジョン・ウィック、裏社会に語り継がれる伝説の殺し屋。愛を知り、表の世界へと足を洗い平穏な日々を送っていた彼は、ある日、愛するものをマフィアに奪われてしまう。怒りに震え・・・壮絶な復讐劇の幕が上がる」 銃とカンフーのアクションは見惚れるほどに華麗で素晴らしいですが、復讐の動機が少し弱い気がします。復讐される側が『何であれくらいのことで・・・』と言うシーン話はがリアますが、”そうだよな”と何となくうなずいてしまいました。 と理屈をこねるよりスカッとするアクションを楽しんでください。
ナイトクローラー

34
「”視聴率至上主義が生んだ旋律の報道パパラッチ” 事件や事故現場に急行して捉えた映像をテレビ局に売る報道パパラッチとなった男が、刺激的な映像を求めるあまりに常軌を逸していく」姿を描いた映画です。高視聴率を狙うテレビ局の要求は更にエスカレートしていく、そして、それを求める視聴者がいるのです。あ~あ、何とおぞましい世の中でしょう。最近はニュースも信用できませんが、こんな作られた映像というのはいつの時代もあったのではと思います。特に情報化の今、まさに歯止めがきかなくなっているのではないでしょうか?、逆に知らせない報道も増えてきています。怖い怖い!主演のジェイク・ジレンホールは気味悪いくらいの怪演です、それと、レネ・ルッソという女優が61歳とは知りませんでした、カッコいいのです。
インターステラー

ビデオ
こんないい映画を、ビデオで観ることになりました。宇宙進出と、人類の進化をテーマにしていて、スタンリー・キューブリックの名作『2001年宇宙の旅』を意識します。「地球を離れ新たな居住可能惑星探索を行うためワームホールを通過し、別の銀河系へと有人惑星間航行(インターステラー)する宇宙飛行士中心に物語は進む・・・」 三次元に於ける時間と重力、相対性理論など、科学的な考証とともに人類存亡を賭けた未知の世界へ挑戦する勇気、信頼と愛、人生という限られた時間、ヒューマニズムも織り交ぜた話になっています。出演者もマシュー・マコノヒーの他アン・ハサウェイ、マット・デイモン、マイケル・ケインと豪華です。ある評に『クリストファー・ノーラン監督の最高傑作』とありました。(2回観ました)。 
キングスマン

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『英国王のスピーチ』の、あの軟弱な感じのコリン・ファースが主演のスパイ映画です。イギリスのスパイ映画と言えばもちろん007を思い出しますが・・、こちらは笑えて楽しい感じです。R15指定になっていますがバイオレンスといってもクエンティン・タランティーノの『キル・ビル』とは切り口が違って生臭さがありません。首が飛ぶところも花火みたいでキレイ(?)です。「高級スーツ店《キングスマン》はロンドンある由緒正しきお店。しかし、その真の姿はどんな国にも集団にも属さない最強のスパイ機関。エージェント、ハリー・ハート(コリン・ファース)は、邪悪なIT富豪ヴァレンタインが画策する、人類大虐殺の陰謀が渦巻く事件に巻き込まれていく」 結構、ワクワクどきどきハラハラ感があり1時間30分はまってしましました。
ピクセル

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人気ゲームのキャラクターに変身して侵略してきた宇宙人に対し、地球の危機を救うためゲームオタクたちが立ち上がる姿を描いた、何とも馬鹿らしいけど面白い映画です。パックマン、ドンキーコング、ギャラガ、スペースインベーダーなど、日本生まれのキャラクターも多数登場します。「1980年代地球外生命体との友好を目指しNASAにより宇宙に放たれたメッセージには当時流行したゲームの映像が多く含まれていた。しかし、そのビデオメッセージが宇宙人には攻撃的な意図に誤解され、地球からの挑戦と解釈した宇宙人により実在化されたゲームキャラ達が次々と地球に襲いかかってくる・・・」 B級映画化と思いきや監督は「ハリー・ポッター」シリーズのクリス・コロンバスなんです。つい声を出して笑ってしまった。昔ゲームにはまった人必見!
奇跡の2000マイル

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1977年にオーストラリアの中央部の町アリススプリングスから西海岸まで、あまり人が住んでない砂漠を26才の女性が一人で1匹のワンちゃんと4頭のラクダと一緒に2700キロを約7ヶ月間かけて横断する話です。ロビン・デビッドソンっていう人が書いた実話を映画化したものです。『思い通りにならない日常を捨て、アリス・スプリングスにやって来たロビンは砂漠を横断し、インド洋を目標に旅に出ようと決めていた。そして牧場でラクダの調教を学び、2年後出発する。 誰もなしえなかった旅の中で人生を変える出合いや経験を重ねながら・・・』 2700キロの旅の果てにロビンは何を見出すのか、答えは観た人の心の中にある? 原題は『TRACKS(トラックス)』で意味は『轍』です。
雪の轍

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『チェーホフ×シェークスピア×シューベルトがもたらす極上の映画体験』とありました。
トルコの映画監督・ヌリ・ビルゲ・ジェイランが2014年に制作した映画です。チェーホフの短編小説『妻』にヒントを得て、夫婦の葛藤をカッパドキアの町(世界遺産)を背景に描いています。2014年のカンヌ国際映画祭でパルム・ドール賞を受賞。「裕福なものとそうでないもの、西洋的な世界とイスラム的な世界、男と女、老いと若さ、エゴイズムとプライド、そして愛と憎しみといった様々な普遍的要素が対峙されていく」という映画紹介につられて観ました。会話劇のスタイリルをとりながら、人間の心の秘められた部分をえぐり出していきます。いつしか自分の心を覗かれているような気持ちになります。3時間16分の大作です。
チャイルド44 森に消えた子供たち
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原作は『このミス』 2009年海外版で1位を獲得。「1953年のスターリン政権下のソ連で子どもたちが変死体となって発見される。しかし、犯罪なき理想国家を掲げるスターリン政権は、殺人事件は国家の理念に反することから、事故として処理してしまう。国家保安省の捜査官レオは、親友の息子の死をきっかけに、自らが国家保安省に追われる立場になりながらも事件の解明のため捜査を開始するが・・・」 いわゆる犯人捜しだけではなく、全体主義国家において保身に走る官僚たちの醜悪さも見物です。赤川次郎が『全体主義国家の下、人間性や正義が失われていく、その息詰まる恐怖が怖い。今の日本でこそ必見!』と言っています。まさにその通りです。トム・ハーディ、田舎の警察署長ゲイリー・オールドマンがいいですね。
日本のいちばん長い日

28
8月6日広島に原爆投下、そして、ソ連軍の満州侵略と、最早日本の命運は尽きた。しかるに日本政府は、徹底抗戦を叫ぶ陸軍に引きずられ、ポツダム宣言に対し判断を決められない・・。 浅田次郎の”日本の運命について語ろう”から引用 『陸軍抗戦派は阿南惟幾陸相を動かして「応急局地出兵権」を行使しようと図る。閣内では徹底抗戦を主張していた阿南陸相だったが、真意ではなく昭和天皇の決断の後、戦争を続けるつもりはなかった。玉音放送を察知した抗戦派は皇居を襲撃するが・・・』 阿南陸相は8月15日早朝自決、これにより法的根拠を失うことになるのです。いかにして戦争を終わらせるか苦慮する政治家、軍内部の確執、国を守るための息詰まる戦いが描かれます。今の政治家にこんな覚悟はありませんね。
ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション
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元祖は『スパイ大作戦』、 シリーズ第5弾!今回は、テープと同時に連絡係の美女も一緒に消されるのがもったいなかった。手に汗握るアクションは最高です。特に大好きなBMW(車もバイクも)が活躍します、M3がでんぐり返るのはのはもったいなかった。トムのバイクシーンは格好いいが、私はレベッカ・ファーガソン(左写真)の方に惚れました。ベラルーシから、バハナ、パリ、ウィーン、モロッコ、ロンドンと世界を駆け巡るのは楽しい、ウィーンのオペラ座は外から見ただけでしたが懐かしかった(?)です。「各国の元諜報部員を集めた無国籍スパイ組織シンジケートの暗躍により、IMFは解体の危機に陥る。組織の後ろ盾を失いながらも、イーサンは仲間とともに世界の危機を救うため史上最難関のミッションに挑む」というものです。
グローリー/明日への行進

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公民権運動を推進し、1964年ノーベル平和賞を受賞したキング牧師。アラバマ州で起きた『血の日曜日事件』を描いています。「アラバマ州セルマで黒人の有権者登録の妨害に抗議する600人がキング牧師の指導で立ち上がる。警官隊は力によってデモを鎮圧するが、その映像が全米に流れると大きな声を生み、2週間後には2万5000人にまで・・・。やがて大統領をも巻き込み、世論を動かしていくことに・・・」。愚鈍な差別主義者であるアラバマ州知事をティム・ロスが演じていますが、このものすごい差別意識に唖然とさせられます。自由の国アメリカ”だから”なのか、または”でも”なのか、権力者が人の自由を奪っていくのはいつの時代も同じ?主題歌「Glory」が第87回アカデミー賞で主題歌賞を受賞しています。
野火


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原作は大岡昇平の小説です。死の直前における人間の極地を描いた、戦争文学の代表作。1959年には市川崑により映画化されている、今回塚本晋也の監督、脚本、製作、主演により再び映画化。監督が『安保関連法案の強行採決により、日本が戦争に向かっていると懸念を抱き、そういう時代になるのを、何とか食い止めたかった』と語っています。物語は「敗北が決定的となったフィリピン戦線で結核に冒された田村一等兵が極限の飢えで、草の根やヒルまで食べ、 最後には人間の屍体に目をつける…。」 思わず目を覆いたくなるシーンも数多くあり、観終わって気分がめいりますが、後で観てよかったと思えてきます。ビートたけしが「これこそ戦後70年の今だからこそ観ルベキ作品。本当に『永遠の0』とか観てる場合じゃない。だって百田尚樹だぜ?尊い犠牲の上に成り立つ平和より戦争が無い平和の方がよっぽどいいだろうが!」と言っています。
フレンチアルプスで起きたこと

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『男=いざという時に頼れる存在』と考えている人は、その考えがもろくも崩れ去る話です。話は(ジャスミンのブログから)「アルプスにバカンスに来ていた、スウェーデンの家族。 ホテルのデッキでごはんを食べていたら、 雪崩、発生! 妻と子供をほっといて 逃げた父親。 雪崩はたいしたことなく、バカンスはそのまま続く。 しかし 家族間に気まずい空気 . . 」と、周りのカップルも巻き込みながら面白く怖く物語はすすむのですが・・・。結論はどうなることやら、これはカップル(男女)で観てはいけませんね。男は言い訳ばかりで身につまされます。おそらく、これは男女の普遍的な何かを扱っているような感じで、善い悪いということではなく観ていて反論しょうがないです。やはり、女性は強い!
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン

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(高いところと空を飛ぶのが大好きなkochanとしては)やっぱり観てしまった。
アイアンマン、ソー、ハルク、キャプテン・アメリカなど、有名なヒット作の主人公が一堂に顔を合わせるアクション。2012年に続き二作目になります。ディズニー映画、さすが肩も凝らずに気軽に楽しめます。今回は「アイアンマンことトニー・スタークが完成させた人工知能“ウルトロン”の暴走に端を発する。ヒーローたちによる愛する者を救うための戦いを、メンバー間の葛藤を織り交ぜながら」物語は進んでいきます。 ラストのハルクが切ないです。第三作はどうなるんだろう・・・。スカーレット・ヨハンソンがカッコイイ!(名前は「風と共に去りぬ」のスカーレットから名付けられたそうです)。
ターミネーター: 新起動/ジェニシス

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シリーズ5作目。「2029年、機械との戦争の中、人類抵抗軍のリーダー、ジョン・コナーは母親のサラの命を守るため部下、カイルを1984年に送り込む。しかし、過去が塗り替えられており、カイルとサラは逆に2017年に行き、彼女を守るターミネーターT800と共に人類の危機を救う・・・」というおなじみの話です。シリーズ誕生から30年ですが、ファンにはたまらないシーンもあり面白かったです。サラ役は『ターミネーター2』で屈強な母を演じたリンダ・ハミルトンとは違いかわいらしいヒロインです。う~ん、私的にはリンダの方ががいいかな・・・。エンドロールの途中で意味深なシーンが出てきます、それは続編の匂いプンプンです。最後まで席を立たないでください。
マッドマックス
怒りのデス・ロード


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30年ぶりのマッドマックス4作目、監督は前三作と同じジョージ・ミラー、主役はメル・ギブソンから『ダークナイト・ライジング』のトム・ハーディと変わっています。第一作大好きだった私としては、どうしようかと思っていましたがやはり観てしまいました。70歳の監督が作ったとは思えないほどハードに仕上がっています。「核戦争後、水も石油も枯渇寸前となった地球。愛する妻子の命を奪われ、砂漠をさまよっていた元警官のマックスは、暴力で民衆を支配するジョーの手下たちに捕われるが、女将軍フュリオサの謀反に乗じて脱出に成功。マックスは彼女たちと共に逃避行を始める・・・」 女将軍を演じるシャーリーズ・セロンがすごくいい、この美人女優はどんな役でも演じることが出来るのですね。面白かった、観てよかったです。
誘拐の掟

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リーアム・ニーソン、今回は心に傷を負った元刑事と史上最悪の猟奇殺人鬼との戦いです。原作は米作家ローレンス・ブロックで、元ニューヨーク市警の酔いどれ探偵マット・スカダーを主人公にしたシリーズの10作目『獣たちの墓』を映画化したものです。「1999年、ニューヨーク。スカダーは妻を誘拐されたという男性から犯人探しの依頼を受けるが、残忍で狡猾な犯人は身代金を奪い、人質を変わり果てた姿で返してくる。そんな中、少女が新たに誘拐され、スカダーは猟奇殺人鬼との交渉に・・・」 ど派手なカーアクションとかマシンガン打ちまくりといったことは無いが、ハードボイルド的な上質のサスペンスミステリーです。それと『ダウントン・アビー』のダン・スティーヴンスが出ていますよ。
ラン・オールナイト

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「今では酒に溺れて厄介者扱いの元殺し屋、息子の命を守るため親友でもあるマフィアのボスの息子を殺害してしまったことから、復讐に燃えるボスに命を狙われる親子の一夜の逃走劇」を描いています。特殊な仕事と家庭との間で揺れる父親を演じさせればリーアム・ニーソンの右に出る者はないと言われるくらいはまっています、今年63歳になるとは思えない元気さです。ハラハラしながら見るノン・ストップアクション面白いです。敵役のエド・ハリスがなかなかいいですが、他にもジョエル・キナマン、ニック・ノルティなど“オヤッ”と思う人も出ています。結論:やっぱり最強のお父さんでした。
イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
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第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の暗号エニグマを解き明かした天才数学者アラン・チューリングの波乱の人生を描いた伝記ドラマです。劣勢だったイギリスの勝利に貢献し、その後コンピューターの概念を創造し「人工知能の父」と呼ばれた英雄にもかかわらず、戦後悲劇の運命をたどります。ミステリー的要素の伝記ドラマですが社会派、人間ドラマ的要素も含んでいて見応えがあります。天才と呼ばれる男の寂しさや『人と違う」ことに悩み続けてきた男でもあったチェーリングを主演のベネディクト・カンバーバッチ(「シャーロック・ホームズ」や「ホビット」に出ています)が巧く演じています。アカデミー賞脚色賞を受賞しています。
龍三と七人の子分たち

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シニア世代必見の映画! 「引退した元ヤクザの龍三親分がオレオレ詐欺に引っかかったことから、昔の仲間”7人の子分たち” を呼び寄せ、元暴走族で構成される京浜連合を成敗しようと世直しに立ち上がる姿を描いた」 映画です。『アウトレイジ ビヨンド』(2012年)でヤクザたちの仁義なき抗争を描いて以来の北野武監督の作品、今度は同じやくざでもコメディタッチのストーリー展開です。『ジジイは先がないから何をやっても許される』と、出演は藤竜也を主演に、近藤正臣、中尾彬、小野寺昭ら平均年齢72歳のベテラン俳優ばかり。今どき、気を遣ってばかりの世の中に一本カツが入ります。笑いました
王妃の館

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浅田次郎原作(2001年book)ですから観ないわけにはいきません。上下2巻を135分の映画に収めるとちょいと物足りない気がしました。話は「倒産寸前の旅行会社が企画したダブルブッキングのツアー、参加者は傷心の美人OL、警察官、天才作家、女装家etc、それぞれが問題を抱えた一癖も二癖もある曲者たちばかり・・・」 舞台となっている『王妃の館』は実在するもので、ルイ十四世が寵姫にプレゼントとしてパリのヴォージュ広場に建てたもの。現在はバヴィヨン・ド・ラ・レーヌという名前の高級ホテルとして知られています。パリをしっかり味わえます、22日間もパイロケを行ったそうです。それにしてもルーブル美術館とベルサイユ宮殿でロケをしているのはすごい!
ワイルド・スピード
SKY MISSION

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シリーズ第7作目、相変わらず迫力満点のアクションシーンが連続します。今回は最強の敵としてジェイソン・ステイサムが登場、憎らしいくらいに強いです。「ヨーロッパの国際犯罪組織を率いていた弟を殺され、復讐を誓うジェイソンと、“ファミリー”の戦いを描いています」 見所は“空”から自動車に乗って落下する場面。輸送機から大空へと飛び出した車は高速で落下。上下左右に回転しながら地上に降りる(?)シーン!CGを使わずに、3700メートルから実際に自動車を落下させ、頭にカメラをつけたダイバーも一緒に落下し撮影したそうですから驚き! 昨年、事故で亡くなったポール・ウォーカーの最後の映画です。
ソロモンの偽証 後篇・裁判

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前編の高評価と違い、後編はおもわしくない評が多いのだが前・後編通して評価すればいいのです。私としては久し振りに見応えのある邦画でした。
14歳という彼女たちだからこそできた学校裁判。『何でもうやむやにされる中、真実を知りたい』という気持ちから動き出す子供たちを、最初は理解できない大人たち(先生、警察、父兄、マスコミなど)。今の世の中自分たちが忘れ、また、いろんな問題から逃げているのではないかということがグサッと心に突き刺さります。『帰る場所を無くし、寄り添ってくれる人を失えば本当に追い詰められる』 というメッセージをどう受け止めるか?
ソロモンの偽証 前篇・事件

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宮部みゆき原作2100ページを超える三部作(2013年book紹介)を映画化したもので、これは前編です。中心となる中学生をすべてオーディションで選び、長期にわたるリハーサルで鍛え上げたそうで、ヒロインの藤野涼子は役名がそのまま芸名になっています。話はbookにも書きましたが「1990年12月25日のクリスマスの朝、男子生徒が学校の屋上から転落死する。警察は自殺と断定するが、やがて不良として知られる生徒をを名指しした殺人の告発状が届き、混沌としていく中、クラス委員を務めていた藤野涼子は、自分たちの手で真実をつかもうと学校内裁判の開廷を決意する」。原作に劣らず、面白い!
ナイト ミュージアム エジプト王の秘密

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シリーズ最終章となる第3弾。「アメリカ自然史博物館で展示物たちに命を吹き込んできたエジプト王の石版が、その魔力を失いつつあった。博物館の仲間たちが2度と動けなくなるのを恐れたラリーは、石版の謎を解く鍵が大英博物館にあると知り、仲間たちや息子ニッキーを連れてロンドンへと向かう」 いつも通り単純でわかりやすい話です、でもこれが結構面白く葉子ママも途中で寝ることなくしっかりと楽しんでいました。悪いヤツが一人も登場しない優しい映画です、大人から子供まで楽しめます。2014年に他界したロビン・ウィリアムズの最後の映画とか・・・好きな俳優でしたけど残念です。
パーフェクトプラン

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『出来心から麻薬密売取り引きに関わる大金に手を出してしまった平凡な夫婦が、闇社会の陰謀に巻き込まれていく姿を描いたクライムサスペンス』とありました。パーフェクトの意味がよくわかりませんでしたがラスト25分はハラハラドキドキの連続で絶体絶命の渦に巻き込まれてしまいます。90分とそんなに長くはありませんが、この展開ならちょうどいい長さでした。『プリデスティネーション』と同時期に封切られ”追う男と、追われる男。あなたはどちらを観ますか?”というサイトがありましたが、『う~ん、どちらかな?』と思いながらどちらも観ました。こちらは案外と単純でわかりやすいし、同じ土俵には乗らない気がします。観た後はスッキリとします。
プリデスティネーション

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Predestinationとは『運命』を意味します。タイムトラベルものです、これには必ずタイムパラドックス(過去を変えると未来に変化や矛盾が生じる)が描かれます。
 “ネタバレ厳禁映画”ですが少しだけ「1970年、ニューヨーク。とあるバーを訪れた青年ジョン(サラ・スヌーク)は、バーテンダー(実は時間と場所を自在に移動できる政府のエージェント:イーサン・ホーク)に自身が歩んだ人生を語る。それは女性として生まれて孤児院で育ち、付き合っていた流れ者との子を宿すも彼に去られ・・・」 サラ・スヌークという女優がなかなか良い。なお、1970年の話も出てきますが原作は1959年に書かれたとのことで、観客がお話について来られないので映像化不可能と思われていたそうです。
アメリカン・スナイパー

9
この映画は米海軍特殊部隊SEALS(シールズ)の狙撃手で、イラク戦争で160人を狙撃したクリス・カイルの回想録をクリント・イーストウッドが映画化したものです。「4度のイラク派兵で負った心の傷を抱えながら、家族との生活を守ろうとする狙撃手の苦悩」を描いていますが、米国では『保守派は狙撃手を英雄視し、その行動は愛国的だと称賛する。一方、リベラル派は戦争を美化しているなどと批判』と評価は二つに分かれているそうです。でも、『体は帰って来ても心を戦場においたままで帰って来たのね』と妻が語るシーン、これで全てが分かる気がします。単純な私は、9.11以降『国を守る』という大義名分(?)に突き動かされていく主人公の狂気に、今の安倍政権を見る思いがしました。
悼む人

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天童荒太原作、直木賞受賞作(2009年book紹介)の映画化です。話はbookにも書いたとおり「事件や事故に巻き込まれて亡くなった人々を『悼む』ため全国を放浪する青年・静人や、かつて夫を殺してしまった女性、病に冒された静人の母、静人を追う週刊誌記者といった人物が織りなすドラマを通し、人の生や死、罪と赦し・・・」を描いたものです。監督は堤幸彦、主演は高良健吾、他大竹しのぶなど実力派が出ています。あれだけの内容を2時間18分に収めるのは結構キツイと思いますが、よくできていました。『誰もが経験する、大切な人の生と死、悼むことを通して浮かび上がる真実があなたの大切な記憶を呼び起こす』
WILD CARD ワイルドカード

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『明日に向って撃て』等でアカデミー賞を2度受賞している脚本家で小説家のウィリアム・ゴールドマンによる原作を、自らの脚本で映画化。監督は「エクスペンダブルズ2」のサイモン・ウェストとなると観たくなります。「元エリート兵士で、ラスベガスの裏社会で用心棒として生きるニックは、ある日、何者かに暴行を受けて重傷を負った元恋人から、犯人の正体を突き止め、復讐してほしいと依頼される。すぐさま犯人を見つけ出すが、背後には強大な権力でラスベガスを牛耳るマフィアの存在があった・・・」 ストーリーは単純で派手さはなく地味だがハードボイルドとしてまとまっています。ステイサムのアクションは存分に楽しめるアウトサイダーのドラマです。
きっと、星のせいじゃない。

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不治の病にかかった若い男女の恋を描いた全米ベストセラー小説「さよならを待つふたりのために」を映画化したものです。1970年製作の不朽の恋愛映画『ある愛の詩』をちょっぴり思い出しました。「末期のガン患者で酸素ボンベが手放せない少女ヘイゼルは、両親に言われて嫌々ながら参加したガン患者の集会で、片脚を切断して骨肉腫を克服した青年ガスと出会う・・・」2人ともがん患者というのが少し重いですが、『世界から見て自分なんてちっぽけだけど、0と1の間の無限の数字のように、たくさんのもので繋がっていて、星のように広がって輝いている』と、短い人生で未来をきちんと受け入れて今を生きてる2人に爽やかさを感じます。
エクソダス:神と王

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”エクソダス”とは旧約聖書「出エジプト記」にあるモーゼによるイスラエル民族のエジプト脱出のことです。となるとこの映画はリドリー・スコット版”十戒”です。十誡は今から60年前(1956年)チャールトン・ヘストン、ユル・ブリンナーによる、70ミリ大画面の大スペクタル映画でした。高校生の頃観た映画のリメイク版を観たことになります。映像技術の進歩はすごいものがありますね。それなりに面白かったです。ちなみに、エジプトに対して神がもたらした十の災害とは①ナイルの水を血に替える ②蛙の大発生 ③④ぶよ、アブの大発生⑤家畜に疫病 ⑥腫れもの ⑦雹が降る ⑧蝗の大発生⑨暗闇が襲う ⑩長子が死ぬ。などです。
サン・オブ・ゴッド

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救い主(メシア)としてこの世に現れたイエス・キリストの誕生から復活までを聖書に忠実にたどりながら描いた映画です。クリスチャンでなくても知っているようなエピソードが出てきますが、『イエス・キリストはどのようにして生まれ、どのような人生を歩み、何故十字架にかけられなければならかったのか・・・』 とコピーにはありましたが、どのようにして人々の心をつかみどんな人生を歩いたかの突っ込みが薄っぺらな感じがしました。ただ、最後の晩餐や十字架の試練、奇跡の復活と言った後半になると面白さが増してきます。
キリストを演じたディオゴ・モルガドがイケメン過ぎるという話題もあります。
96時間レクイエム

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シリーズ最終章、〈容疑者〉となった〈無敵の父親〉の非情で危険な暴走が始まります。やっぱり強いパパが格好良くて面白かった!「家族の命を狙う犯罪組織を壊滅させた元CIA工作員ブライアンは、普通の生活を送っていた。そんな中、元妻レノーアを何者かに殺されてしまう。元妻殺しの容疑者として警察からも追われる身となるが娘キムを守るため、そして復讐を果たすため・・・」戦うのです。今回戦う相手は前2作とは趣が違います。リーアム・ニーソンもそろそろという感じでこれが最終章でよかったかな?リュックベッソンの脚本、テンポのいい運びです。
海月姫

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『海月姫』は、東村アキコによる日本の漫画作品。「おしゃれ」に縁のなかった少女と女装男子が繰り広げる騒動を描いたシュールコメディ』とあったので、あまちゃんも出るしファミリーでお正月に観る映画はこれくらいかな?と思い観に行きました。でも、大人にはあまりねぇ~。子供たちはそれなりに面白かったようですが葉子ママは時々寝ていました。オタクで社会性のない人達が、何かに向かって行動を起こすことで想いが叶うということはわかるのですが・・・。ちょいとインパクトに欠けた気がしました。
フューリー

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ブラッド・ピット主演、「1945年第二次世界大戦下、たった一台の戦車で、ドイツの大軍を相手に戦い抜いた5人の男たち―」の物語。久々に戦争映画を観ました。ストーリーの構成やリアリティーについて疑問が・・・。戦争の悲惨さ不条理を知るには戦争映画が一番でしょう、あるコメントに『超不条理な戦場を生き抜くための兵士たちの心の犠牲を印象付けるには十分であったと思う』 というのがありました。 敵・味方に限らず悲惨なシーンを観ると何故?と思います、人間はいつになったら・・。別の見方をするとブラピのリーダーシップが見物。